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いぐち歯科クリニックブログ

2014.07.08

院長ブログ

今 お騒がせの歯科用タービン使いまわし騒動について(>_<) プラズマ滅菌機

今 お騒がせの歯科用タービン使いまわし騒動について(>_<) プラズマ滅菌機

この頃、YAHOOニュースなんかで世の中を騒がせている、歯科用タービン(歯を削る器具)を滅菌せずに使い回しをしている件について、今日は久々にブログを書いちゃおうかな(^◇^)

 

 そもそも、タービンを滅菌している歯医者さんが、世の中に3割ほどいるというデータが新聞に載っていましたが、現実には数%未満というのが本当の所でしょう(歯科用器具を売っている業者談)(^◇^) 

 

 出入りをしている業者が、直接見て言っているので、これが1番正確な所だと思われます。
皆さんが座る椅子(歯科用ユニット)にタービンが付きっ放しというう事は、殆どの場合、アルコールでサッと拭いてそのまま使いまわし(>_<)
 洗っているだけ、ラーメン屋のドンブリの方がキレイかも(引き合いにしてラーメン屋さん御免なさい)

 

当院も開業20年近くを迎えますが、15年ほど前までは各患者ごとタービンの滅菌を完璧にするという事は難しかったですね((+_+))

 

 なぜなら15年前までは高速滅菌機(だいたい20分ほどで滅菌ができる、通常は1時間程掛かる)が無かったので、1日数人しか来ないような医院であれば可能であったでしょうが、ほとんどの医院ではできていなかったのが現状だったでしょう。 まあ来院数が少なくてもヤラナイ所はヤラナイでしょうが^^ 

 

こんな事書くと歯科界から抹殺されるかな~(:_;)

 

 国から補助を受けている大学病院でさえも、各患者毎にタービンを滅菌し始めたのはほんの10年程前と思われます。(一般歯科医院は全く補助無し(ToT)/~~~)

 

 でも少しだけ許して欲しいんです!
 なぜなら、タービンの滅菌は歯科医院にとってはものすごーーーくハードルの高いんですぅ~(>_<)

 

 滅菌するという作業は、器具に高熱をかけて細菌やウィルスを死滅させることを言います。
歯科用タービンは毎分40万回転という、とても高速で回しているため、ほんの少しのゆがみでも、器具は回らなくなってしまいます。

 

 ところが熱をかけるたびに、器具に変形を起こさせてしまい、簡単に故障を繋がります。最近でこそ、このタービンと言うシロモノ^^安くなったとは言え1本7万円程、それこそ15年前は1本20万円ほどした高価なシロモノ! 
 その上当時は、新品を購入しても1か月と持たずに壊れて病院入り(>_<)   

  
 一回の修理費が4万近く! その上それが月に何本も(T_T)  

 

月末に請求書が来るたびに、ま~奥さん聞いて下さいよと愚痴を言いたくなるほどお金が掛かった。
 更に傷口に塩を塗るように、ドイツ製の高速滅菌機(当時、高速滅菌機はこれしか無かった)が壊れるは維持費は掛かるは(>_<)

 

 それでも歯を食いしばって50本近くを購入!

 

 欲しくなかったけど次々に入院するので(:_;) 

 

 そう言えば当時、製造メーカーと揉めまくったな~  とても滅菌対応と呼べるシロモノではなく
業者にどうなってるんだと詰め寄っても、他に滅菌してる所が無いからデータが取れないので、挙句の果てに先生の所でデータを取らせて下さいなんて始末!<`ヘ´>
 当時は相当いい加減だったな~

 

 その上、滅菌しなければならない切削器具はタービンだけではなく、衛生士さんが使用するマイクロモーターや入れ歯を削るマイクロモーターと呼ばれる、タービン同様の豪華キャストも用意しなければならず総額****万円~  ギえ~死ぬ~(T_T)

 

 この滅菌計画をスタッフに話した時に、当時勤めていた衛生士さんや助手さん、挙句の果てにはドクターに至るまで「大学病院ですらやって無い事を、なんで私達がこれ以上忙しい思いをしてヤラナきゃならないんですか?」と泣きながら詰め寄られ、その上そんな金あるなら給料あげろ!

 

 皆さまの言う事は御折ごもっとも(T_T)  でもオイラも正義を振りかざして、言ってしまった手前
もう引くに引けず、滅菌係のスタッフを増やして、強引に進めた。

 

 しかしその結果15年以上が過ぎて、現在では滅菌していない物を使用しようなんてスタッフはいない。
 未だに壊れるタービンに滅菌が追いつかなくなってしまっても、一切妥協をしようなどと思うどころか、滅菌したての熱々のタービンを無理やり持たされて、オイラの白魚のような手はヤケドだらけに(嘘です)(^◇^)

 

 あれや、これや滅菌する物が増えて、今では技工物(歯に入れる金属)に至るまでになりましたが、その正義は間違いなく現在のスタッフに培われています(^O^)/

 

 ある新卒の衛生士さんが色々な診療所に見学に行って、こう言ってました「歯医者は細菌を相手に治療をしているのにウイルスをばら撒いてしまっては、どんなに派手な治療や宣伝をしても何のために診療をしているんでしょう?」
 
 う~ん一言も無い!
 歯医者は細菌という抗菌薬が効く微生物を相手にしているのに、ウイルスという人間が治療薬を持たない物ばら撒いているのは、一体どうなってるんだよ?と、この衛生士さんは問うて来たんですよ(+o+)

 

 そうですね、この衛生士さんの疑問を解消するためにも日本の歯科医療は、変わらなければイケない時期が来ているんだと思います。  
 でもあの時だいぶ反発あったけど無理して頑張って良かった^^ 

 

  当時無理して一緒に始めた先生達も、今回の報道があっても、正々堂々と胸を張っていられると、感謝の言葉を頂きました(^◇^) 一円にもならなかったけどとも言われましたが^^

 

 当医院でもオペ室のような、完璧な滅菌とはナカナカ行きませんが、歯科医院に御自身で通って来られる方達の身体を守れる程度は、クリアーできる域に達したかな?などと天狗になる今日この頃でありました(叱ってください、こんなオイラ)

 
 しか~し今回、清水の舞台から飛び降りて、その上、城崎温泉に200回にもおよぶカラ出張ををして号泣会見に臨む議員のドキドキを通り越して! 歯科医院日本第一号となるプラズマ滅菌機を導入してしまいました~  (ちゃんと支払えるかな~(:_;))

 
 更なるパワーアップを目指して頑張って行きたいと思います~(^O^)/

 

まあ その前にこんなブログを書いてるオイラの脳みそを滅菌した方が良さそうかな((+_+))